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映画「ふるさとをください」上映会参加

2008年07月21日-15時01分 | 田中敦

 18日「きょうされん北海道ブロック札幌支部」による映画「ふるさとをください」上映会に参加するために、札幌エルプラザへ向かう。到着した頃には長い行列が出来ていて、座席もほぼ満席となり130名ほどが会場にいたのではないかと思われる。
 この映画は、和歌山県にある社会福祉法人「麦の郷」をモデルに映画化したもので、施設誘致建設がもたらす、住民の反対運動を通して精神障がい者が地域からどう受け取られ、理解されていくかを描いたものである。
 映画は、まず大学院を無事修了し、和歌山県庁に就職が決まった地元出身の女性が映し出される。大学院では古代史を専攻し、博物館に研修を経て配置されるが、この晴れて故郷に錦を飾るため帰参した女性は、帰宅途中のバスの中で精神障がい者とそのワーカーと出会うことになる。そして帰宅した実家の父親から、この故郷に精神障がい者の施設がつくられた経緯と反対同盟を組織し、その先頭に立っている父親の姿を知ることになる。
 反対同盟には町内会の人たちや、商店街の人たち、学校教育関係者、そして県会議員関係者までが加入し、映画では「何か事件が起きてからでは遅すぎる」「施設を直ちに撤去させなくてはならない」と決起していた。こんな様子とは裏腹に、県庁に就職した女性は「自転車がなくなった犯人が、この施設に通う精神障がい者である」と実弟が乗り込むことがきっかけとなり、施設と関係を持つようになる。
 施設内を見学し、熱意あるワーカーに心が揺さぶられる。そして、「施設で精神障がい者を理解する講座を開くのでぜひ来て欲しい」と誘われるのだったが、当日行ってみると来ていたのは自分一人だけだった。ワーカーからは中止を申し渡されるが、この女性は私がいるじゃないですかと一人だけの講座は始まるのだった。次第に二人は意気投合し、恋へと変化していく。
 そのころ、施設では、親からの反対で結婚が認められない、精神障がい者がいた。ワーカーは親を説得しにいくため、この女性に同行を願い出るのだった。そしてそれは認められる。だが、両親とも猛反対で、説得は却下され追いかえされるのだった。
 反対同盟の活動がさらに活発化する中、夜中に女性の下着が盗難される事件がおこる。反対同盟は、これは間違いなく施設に通う精神障がい者のしわざだと反対同盟の先頭に立つ父親は施設に怒り乗り込むのだった。しかし、これは予備校生の仕業であることが後日わかる。女性は怒り、父親に謝るよう申し出るが口論になり、女性は家出してしまう。
 父親はしだいに罪の意識に陥り、疲弊し、精神疾患を患い、家に閉じこもるようになる。相談に応じた施設と関係をもつ精神科医からこうした病気に効くものは何か、と指摘される。女性は家に戻り、優しく父親に声をかけるのだった。
 施設では、精神障がい者の手作りの結婚式が行われていた。そして別の会場では、反対同盟の総決起集会が行われていた。理路整然と施設の危険性を出張する面々がいるなか、反対同盟の先頭にたってきた父親は、壇上で「おまえらの言っていることはみな、おかしい、おまえらこそが精神障がい者だ」「ここは俺たちのふるさとだ。しかし俺たちだけのものではない。後から入ってきた者たちのものでもある、ここはみんなのものだ」と主張するのだった。
 映画を見ている観客は、このあたりで涙が止まらなくなった人たちが多かった。必至に堪える人たちや涙を拭く行為が見られた。映画は結婚式に後から駆けつけた反対同盟の殻を破り捨てた人たちと共に祝う姿で終わった。
 この映画のユーモアタッチストーリーと配役は大変良いものだった。皆さんもぜひご覧ください。

公式サイトは下記参照。
http://www.kyosaren.or.jp/furusato/

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